黒船ペリーが飲んだ あの甘い泡盛を【泡盛道場】泡盛初心者のカンペ7巻

押忍!こんばんわ!
【泡盛道場】のヒガコです。

 

今日は「いつかは黒船ペリーの飲んだカメ貯蔵の甘い泡盛を」について。

泡盛の歴史を知っていても、「琉球王朝時代の泡盛がどんな酒なのか」知らない人は多い。

 

詳しくは本編で…

━━━━━━━━━━━


━━━━━━━━━━━

■■本編■■

 

■以前の講座のおさらい

 

泡盛道場に入学したサクラは、ガンコ教授らと懇親会にいく。

居酒屋マスターのさりげない助けをえて、泡盛には貯蔵年数だけでなくアルコール度数、蒸留の方法や酵母によりテイストが違うことを知って…

 

——————-
■泡盛講座「泡盛の貯蔵容器」
——————-

 

サクラ
「(…ガンコ教授は、全然、泡盛について教えてくれないな…)」

 

ガンコ教授
「そうじゃ、サクラ!泡盛を貯蔵する容器にはいくつかあるのを知っているか?」

 

サクラ
「泡盛を貯蔵する容器ですか…?日本酒でいうとこの『樽酒』みたいなものですか?」

 

ガンコ教授
「そうじゃ。泡盛も貯蔵する容器がいくつかあるんじゃ。
今日の懇親会の土産として学んでいけ!
サクラ、ちゃんとワシの話をメモするんじゃぞ!」

 

 

■━━━━━━━━━━■
泡盛を貯蔵する容器
■━━━━━━━━━━■

 

主に泡盛を貯蔵する容れ物は3つ。

 

(1)タンク:
一般に出回っている透明の泡盛はタンクに貯蔵され、出荷されている。

酒の製造法や原料のテイストを楽しむためにおすすめの貯蔵法。

ステンレスタンクやホウロウタンクと呼ばれる。

 

(2)樽(タル):
樽に寝かせた泡盛はウイスキーのように木の香りがライトに香る。

主に、オーク樽などを使用する酒造が多い。

樽に寝かせた泡盛は透明なキャラメル色。

 

(3)カメ(甕壷):
琉球王朝時代のメジャーな泡盛の貯蔵容器。

一流のカメに寝かせた泡盛は、熟成すすみ、ねっとり甘い風味になる。

どこの土の、どんな焼き方のカメを使用しているかによって、泡盛の熟成は変わる。

カメ壺に寝かせた泡盛は透明な黄金色。

 

■━━━━━━━━━━■

 

ガンコ教授
サクラ、泡盛初心者を卒業したら、一度はカメ貯蔵の泡盛を楽しむのじゃ!」

 

サクラ
「カメ貯蔵の泡盛ですか…?」

 

ガンコ教授
「琉球王朝時代の歴史で語られる酒とは、琉球王国の国酒であった泡盛のこと。
ロイヤルワインならぬ、ロイヤルスピリッツじゃ!」

 

サクラ
「たしかに…泡盛は琉球王国の宮廷酒でしたね。」

 

ガンコ教授
「そして、その泡盛は、カメ貯蔵の酒なんじゃ。
琉球王朝時代、現代のようにステンレス製の大きな貯蔵タンクなんてなかったからの。」

 

サクラ
「たしかに…琉球王朝時代の泡盛が現代技術でつくられた大きなタンクに保存されているはずはないですね。」

 

ガンコ教授
「カメ酒の旨さを物語る、黒船のペリーの逸話を聞いたことないか?」

 

サクラ
「黒船のペリーさんですか?…あとで、調べときます」

 

ガンコ教授
「うん。うん。良い心がけじゃ!」

 

サクラ
「…あのぅ。カメ酒はいま飲んじゃダメなんですか?」

 

ガンコ教授
「本当に美味しいカメ貯蔵の泡盛は、あんまり売ってないんじゃ!

なぜなら・・・美味い酒が作れて、美味しい泡盛の熟成を促すカメ壷をもっている酒造はレアじゃ!

 …ウンヌンカンヌン…

まだ、泡盛の味がわからないサクラがカメ酒を飲むには早い。早い。

そもそも泡盛は…ウンヌンカンヌン…」

 

サクラ
「(つまり、美味しい泡盛をガンコ教授は独り占めしたいってわけね)

(今度、教授の好きなカメ酒を買ってみよーっと。)」

 

ガンコ教授
サクラ、聞いとるか? 」

 

サクラ
「あ、はーい!わかりました!」

 

 

——————-
■まとめ
——————-

 

泡盛を貯蔵する容れ物によって、酒の味は変わります。

特に、樽やカメ壷の容れ物に貯蔵された泡盛は、主に沖縄で消費されている透明な色の泡盛酒とテイストや見た目も異なります。

「泡盛の美味しさをしりたい!」と考える方にぜひ、試してほしい泡盛です。

 

 

■補足【黒船のペリーさんが飲んだカメ酒】

 

その昔、江戸幕府に開国を迫った黒船のペリー提督。

1853年、浦賀に入港する前にペリー率いる黒船は琉球に訪れ、琉球の晩餐会に参加しました。

その時、ペリーさんらが飲んだ泡盛について次のように『日本遠征記』に記されてます。

 

「小さな盃に注がれた酒は、これまでこの島で味わった酒と比べてはるかに芳醇であった。

長年熟成され、まろやかに熟しており、きつくて甘さがある。

ドロッとした舌ざわりで、いくらかフランスのリキュール酒に似ていた」

(参考文献:「泡盛の考古学」勉誠出版)

 

フランスのリキュールとは、ブランデーのことではないかと考えられています。

 

あの黒船のペリー提督の味わったお酒を、一度は楽しんでみてください。

 

次回は、「泡盛の美味しさがわからないのは当たり前じゃ」をお伝えしていきます!


では、明日、20時15分に講座をお届けします!

□■□━━━━━━━━━━━□■□

【発行者】泡盛道場 ヒガコ

【HP】https://awamori-good.jp

【特定電子メール取引法に基づく表記】https://awamori-good.jp/mail-torihiki/

【メール解除】メール最下部に記載されている解除URLをクリックしてください。
 ※残念ですが、私の力不足と考えて日々精進します(涙)

□■□━━━━━━━━━━━□■□